瞑想

※以下は、スワミ・ラーマ著『The Essence of Spiritual Life』を和訳したものです。

瞑想とは、心を浄化し、一点に集中させ、内側に向け、穏やかにする過程です。瞑想という方法を通して、マインドはあなたの存在のより深いレベルを理解する助けとなり、悟りという高い境地へと導いてくれます。

瞑想を実践するにあたっては、常に慎重に、着実に行うことが大事です。最初から多くを期待してはいけません。即効性のある瞑想法はありません。現代、瞑想する人々は、瞑想によってすぐに結果が得られると期待し、その期待によって、スピリチュアルな体験だと思っている多くのことを空想し、想像し、幻覚を見ています。これらの経験は、実は潜在意識の生み出したものです。その結果、挫折して不安定になり、瞑想をやめてしまうか、瞑想の成長に悪影響を及ぼすような奇妙な手法に従うようになります。

瞑想は一つの方法しかないテクニックであり、それは非常に精密で明確な科学的手法です。瞑想を体系的に実践する方法を学べば、テクニックの全体像を知ってさえいれば、頂上に到達するのにそれほど時間はかからないでしょう。

まず大切なのは、強い願望を持つことです。内側の燃えるような願望を。瞑想をしたいという燃えるような願望があれば、その燃えるような願望があなたを導いてくれます。そのためにはサンカルパ・シャクティが必要です。「今日、私は瞑想に坐ります。誰にも私を邪魔する力はないのです！思考は心の生み出したものです。私は思考の所有物ではありません。」

あなたが心のおしゃべりを超えて、自分の意識のより深い側面に行くことを学ぶなら、身体、呼吸、マインドは、あなたの邪魔をしなくなるでしょう。

それらがあなたの邪魔をするのは、あなたがそれらを訓練していないからであり、あなたが瞑想をすると決心していないからです。瞑想をすると決めたら、朝と寝る前に瞑想をする時間を決めましょう。

あなたは外界の物事を見て吟味することを教えられてきました。内なるものを見て見極めることは誰にも教えられていません。それは、瞑想の道以外にはないのです。瞑想が与えてくれるような力は、この世のどんなものも与えてはくれません。

瞑想する気にならないなら、瞑想をしないでください。瞑想をしたければ、習慣にする必要があります。習慣があなたの性格や 人格を形成するからです。もし本当に自分がどういう人なのかを知りたければ、仮面を一つひとつ外していかなければなりません。完全に裸になる必要があります。炎の中に身を置くのです。その覚悟があれば、瞑想の道を歩むことができます。

外界には、あなたを幸せにする対象は存在しません。なぜなら、すべての対象は変化し、滅び、腐敗し、分解されるからです。変化するもの、永遠でないものは、決してあなたに幸福を与えることはできません。一瞬の喜びを与えることができるだけです。

一瞬のその喜びこそが、喜びと呼ばれるものが存在する十分な証拠です。あなたは間違った場所を探しています。永遠の喜びを受け取り、永遠の喜びを得たなら、あなたは自由を得るでしょう。その自由のために、その大きな喜びのために、あなたは生きているのです。

瞑想に坐るとき、私は光が見えることを気にしないようにと 助言します。あなたは、完全な暗闇の中に自分の住処を作ることを学ばなければなりません。そうすれば、その優しい光を見ることができます。光が見えなくても、何らかの幻影や経験がなくても、心配しないでください。

辛抱強く、じっと座っていることを学べば、生命と光の中心が姿を現し始めるでしょう。それまでは、表面的な光を想像するのは危険です。暗闇の中で光が現れるのを待つことを学びましょう。

瞑想に何ら経験がないことが、正しい経験なのです。計画的に瞑想法を実践していれば、自分が進歩していないと心配したり感じたりすることはありません。

瞑想しているとき、あるいは瞑想しようと努力しているときはいつでも、あなたは何かをしているのです。自分の行いが実を結んでいないなどと言ってはいけませんし、思ってもいけません。そんなことはあり得ません。何かをして何も得られないというのは非科学的です。すべての行動には反作用があります。

瞑想を体系的に学べば、識別能力であるブッディが、人生のあらゆる場面で、内的にも外的にも役立つことがわかるでしょう。

あなたは4つの重要なポイントに注意していなければなりません。それはすなわち、決意を固めること、祈ることを学ぶこと、指示どおりに瞑想することを学ぶこと、そして内なる精神性の可能性を破壊するような、自分で作り出した罪悪感で心を汚さないようにすることです。

日常の中で、無私の行いをすることによって精神性を学びましょう。毎日、数分でも瞑想することを学びましょう。長時間座って幻覚を見るような偽善者にはならないでください。数分間瞑想して、人生を楽しみましょう。瞑想を学び、今ここにいることを学びましょう。瞑想療法こそが最良のものです。

瞑想は自己努力であり、内面への探求であり、そして、やがてすべての秘密を明らかにしてくれるでしょう。

〜 スワミ・ラーマ，The Essence of Spiritual Life，71-74頁.

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